■ 背景
築50年を経過し、躯体の劣化が顕著な状態でした。特にバルコニー上裏では爆裂が多発し、補修数量が想定を上回る状況となりました。また、コンクリートのアルカリ骨材反応が確認され、躯体耐久性の観点から抜本的な補修と対応方針の設定が求められました。賃借人の比率が高く、外部オーナーへの連絡・説明を密に行いながら合意形成を進めました。
■ 本案件の特徴
築50年を迎えた高経年マンションにおける大規模修繕工事です。バルコニー上裏の爆裂やアルカリ骨材反応など、躯体劣化が顕在化しており、施工品質の確保を最優先課題としました。マーキング検査を起点に各種検査を全数・全箇所で実施し、補修数量の増加にも対応しながら工程・予算を調整しました。
本工事はコロナ禍の最中であり、会議運営や現場管理に制約が生じる中での進行でした。さらにウクライナ情勢による資材価格高騰の影響も重なり、追加工事に伴うコスト増加という厳しい状況下での施工となりました。
そのような環境下においても、管理組合が「今後も長く住み続ける」という意思を共有し、修繕の方向性を見失うことなく完工まで支援しました。高経年マンションでは、施工者の技術力はもとより、困難な状況下でも品質を守り抜く覚悟と社会的責任が試されることを実感した案件です。